北佐久郡御代田町 ★木で実演‼板金塗装とは?ビフォーアフター【第3回】 BANANAオート

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木で実演‼板金とは?
ビフォーアフター【第3回】

板金塗装を一連の工程をデモンストレーション(木の板使用)する記事、思いのほか長くなってしまい今回で3回目です。前回は工程④~⑦まで行いました。
1回目と2回目の記事はこちら↓

木で実演‼
板金ビフォーアフター【第1回】


板金ビフォーアフター【第2回】


長かった下処理ももう少しで終わって、ついに今回色を塗ります。完成はどうなるのやら、です!

 工程⑧ ラッカーパテ研磨

前回の記事の終わりでラッカーパテでピンホールを補修しましたが、削りあがりはこんな感じです。細かい穴もしっかりと緑色のパテで埋まっていますね。
この工程を数回繰り返します。ご予算や車の使用用途によって、安く仕上げてほしい!という場合は、この工程の回数を削減することも多いです。あまり綺麗に仕上げ過ぎても、作業用の車などではその部分だけ目立ってしまい違和感が生まれてしまいます。
新品部品との交換との違いはこういった面への対応可否にも現れます。

車のボディーの場合は右の写真のような感じになります。(ラッカーパテの研磨前)

 工程⑨ 調色

サフェーサーを吹くときにも登場したスプレーガンという道具です。塗料がとても細かい霧となり噴射されます。今回は以前キャリィ(軽トラック)をカスタムした時に使用したパステルグリーンの塗料を使用します。
お客様の車に施工する場合は、このタイミングでは調色作業を行います。修理箇所の周辺のパーツと違和感が出ないように、計算しつつ厳密な色合わせをします。周辺のパーツの経年劣化具合(ツヤ引け・日焼けなど)も見ながら色を作るので、新車時に設定されている色とは若干異なります。大事なのは、「違和感がないこと」。かくし味です。
ぼかし塗装やツヤの調整も行います。

 工程⑩ 静電気除去

静電気除去を行い、塗装ブースの換気装置の電源を入れたら準備完了です。この時点で16時。作業開始から約1時間です。

 工程⑫ トップコート塗装

塗装が始まった!と思ったら、写真を撮る間もほとんどなくあっという間に塗り終わってしまいました。この板のサイズと色(ソリッドカラー)だとほんの数分で終了ですが、塗る部品の大きさであったり、メタリックカラーだと2~30分くらいかかることもあります。レトロな雰囲気を出したいときや、古い車にはソリッドカラーを使用します。

さて最後の乾燥です。今回は約30分。この時点でツヤツヤしているのが分かります。

焼付塗装という言葉を聞いたことはあるでしょうか。乾燥時熱にあてる塗装のことですが、乾かす目的の他に、高熱で化学反応を起こし耐久性の高い塗膜を作るために行います。
水分を飛ばして表面を硬くするのではなく、熱により物質自体を変質させます。これを架橋反応と呼びますが、ラッカーなどシンナー(有機溶剤)を蒸発させて乾燥するだけの塗料(市販の缶スプレーなど)と比較して、焼付け塗装の塗膜は厚塗りすることが可能です。硬化のメカニズムが違い、溶剤の蒸発量の影響が少ない為です。
また、ラッカーなどの1液塗料は乾燥後の耐水性はありますが、有機溶剤には弱いままで、例えばガソリンなどが付着してしまった部分は塗装が溶け出して垂れてしまうこともあります。焼付塗装の場合は別の物質のようになっているので、そのようなことも有りません(耐ガソリン性)。単純な硬さもかなり異なり、対候性や耐久性の差は歴然です。

当店のような板金塗装工場、そしてメーカーの新車製造時に焼付塗装は行われます。新車の場合、組み立てる前に1台分丸ごとの部品を高熱の部屋(炉)に通すようです。組み立てられてからでは樹脂製の部品が溶けてしまいますので、そのような高温にさらすことは出来なくなります。
整備士の技術や使用する塗料によっても耐久性は変わるので、新車時の塗膜に比べてどうか?一概には言えませんが、修理から数年後、修理跡が目立ってきている事例も見かけない訳ではありません...。
原因はさまざまですが、当店では例えばぼかし塗装の際も、カラーはぼかしクリヤーはブロック塗装などと使い分け、耐久性を最も引き出すような塗り方の工夫をしております。

また、表面の経年劣化を防ぐにはコーティングは非常に効果的です。新車でも最近は水性塗料を採用している場合も増えてきましたので、表面がきれいなうちにコーティングをかけておくと、良好な状態が年単位で長持ちします。
コーティングはガソリンスタンドなどでも行っているところは多いですし、当店でも承っています。当店は塗装の専門家でもあるので、よかったらこちらもあわせてご検討ください。

さて、ちょっと脱線しましたが...。

 完成!

完成です~。2枚のザラザラした板の面影はなくなっています。

今回はレトロなソリッドカラーなので行っていませんが、ほとんどの場合クリヤー塗装も行います。

クリヤーは耐久性を向上するのに欠かせないだけでなく、メタリックなどでは見た目に大きな影響があります。クリヤー未塗装なメタリックは意外なくらいマットな質感です。よく見ればキラキラしてる...?くらい...。

メタリック特有の輝きを生むキラキラした微小な粉(フレーク)を塗装しただけだと、光が拡散してぼやけた反射にしかなりません。広い範囲でキラキラしているんですが、ツヤはないんです。そこで2層目にクリヤーを塗装し、光をシャープに反射するようにします。ガラスの板を乗せるようなイメージです。反射の仕方が異なる層を重ねることで、メタリックのあの複雑な光沢が出来上がるのです。

同じ塗料を使用したカスタムキャリィと並べてみました。あの2枚の木の板がこのキャリィのキズだと思ってイメージして頂けると効果が分かりやすいかも知れませんね...!
裏はザラザラのままなので、比較してみることが出来ます。実物を見本として用意しておりますので、ご来店いただいた待ち時間などに、よかったら手に取って見てみてくださいね。

 断面はこんな感じ...

今回は木でしたが、割れたバンパーなどを修理するときの断面はこのようになっています。木の板は基本的に直線的な面のみですが、車体になるとわずかずつでも360°曲面であることが多いので、それを計算しながらパテを削る必要があり、難易度が一気に上がります。単純に割れや欠けの分だけパテを埋めて表面をならすだけ...ではなく、パテが効果的に働けるように一旦土台となる部分をなだらかに削り、そして最終的には一続きの面に見えるようにしています。


いかがでしたでしょうか...板金塗装修理に何となく親しみを持っていただけたら良いのですが...!
ある程度までのキズなら、このように修復することが可能です。部品丸ごと交換よりも比較的修理代が抑えられるメリットもありますので、もしもちょっと直したいなぁという時は、ぜひ...当店のことを思い出して頂けると幸いです...。
3回にわたる長い記事にお付き合い頂き、ありがとうございました。

前回、前々回の記事はこちら↓

木で実演‼
板金ビフォーアフター【第1回】


板金ビフォーアフター【第2回】

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